Amy Loves Yah
千利休
朝顔を見に、茶会にいらっしゃいませ。
利休に誘われ、
茶室をおとずれた秀吉。
庭を見て顔色を変える。
朝顔の花はすべて花が切り取られていた。
不審に思いつつ茶室に入った秀吉は、
はっと息をのむ。
床の間に生けられた一輪の朝顔。
一輪ゆえに際立つ美しさに、
秀吉はため息をもらしたという。
ぎりぎりまでそぎおとす。
わび茶の美学を体現して見せた利休。
その鮮やかさで、
かの天下人さえのみこんでしまった。
Amy Loves Yah
千利休
朝顔を見に、茶会にいらっしゃいませ。
利休に誘われ、
茶室をおとずれた秀吉。
庭を見て顔色を変える。
朝顔の花はすべて花が切り取られていた。
不審に思いつつ茶室に入った秀吉は、
はっと息をのむ。
床の間に生けられた一輪の朝顔。
一輪ゆえに際立つ美しさに、
秀吉はため息をもらしたという。
ぎりぎりまでそぎおとす。
わび茶の美学を体現して見せた利休。
その鮮やかさで、
かの天下人さえのみこんでしまった。
OndasDeRuido
千利休
愛情の振り子は
いちど手を離せば、
憎しみに大きく振れる。
蜜月関係にあった
利休が秀吉の逆鱗に触れた原因は
さまざま囁かれたけれど。
どれも切腹の理由としては軽すぎるものばかり。
おそらく、
秀吉は謝罪の言葉を求めていただけで、
利休はそれを拒んだだけのこと。
別れを突きつけられたのは、
秀吉のほうだった。
切腹の日。
茶室を訪れた使者たちに、
利休は一言こう告げた。
お茶の支度ができております。
夫婦の話(木村秋則さんと美千子さん)
絶対不可能と言われた
無農薬のリンゴ栽培を成功させた、
木村秋則(きむらあきのり)さん。
そもそもリンゴの木は病気や害虫に弱く、
年に十回以上農薬をまくのが常識だった。
無謀ともいえる挑戦のきっかけは、
妻の美千子さんの体調不良。
その原因が農薬だと知り、無農薬栽培を決意した。
毎日ひたすら害虫をとりつづけても、
花は咲かず、収入のない日々が続いた。
そんなぎりぎりの生活の中でも、
美千子さんは夫を笑顔で励ましつづけた。
八年目、一本の木に花が咲いた。
翌年には、畑中に白い花が咲き乱れた。
ふたりがつくったリンゴは、
「奇跡のリンゴ」と呼ばれた。
いまや公演で国内外を飛び回る、
ときの人となった秋則さん。
妻の美千子さんは笑ってこう話す。
リンゴができなかった時のほうが
いっしょにいられたから、
そこだけはそのほうがよかったな。
okinawa soba
夫婦の話(ジューンブライド)
ジューンブライド。
六月の花嫁は幸せになるという欧米の言い伝えが
日本に入ってきたのは、終戦後間もなく。
しかし、日本の六月は梅雨の真っただ中。
雨も湿気も多い季節に
わざわざ式を挙げるカップルは少なかった。
ときは昭和40年代。
落ちこむ梅雨時期の売り上げアップを狙い、
ジューンブライドに目をつけたのは、
ホテルの支配人たち。
「六月の花嫁は幸せになりますよ。」と
ロマンティックな宣伝をはじめた。
とき同じくして開催された、大阪万博。
日本中に冷房が普及するタイミングで、
ジューンブライドは飛躍的に広まったという。
ジューンブライド。
今日もどこかで新しい幸せが生まれている
チームVision門田組の渋谷三紀さんが
TCC新人賞を受賞したお祝いの会が開かれました。
上の写真の真ん中が渋谷さん、
右は去年の新人賞受賞者、宮田くん。
左はこの会の世話役をつとめてくれた伊藤くんです。
今年の新人賞はわずか10人のみという激戦でした。
いや〜よかったね〜〜というみんなの気持が
花束やら帽子やらのプレゼントにあらわれています。
渋谷さん、おめでとうございます(玉子)
Destructive Compliments
チームワーク1 作家と編集者(高橋一生)
文藝春秋社で38年間、
名だたる文芸雑誌の編集者をつとめた高橋一生さん。
ある作家に雑誌への執筆を頼んだときのこと。
その雑誌の最新号を送るようにと言われ、
すぐに送ったところ、無事に承諾を得る。
何が決め手だったかという尋ねる高橋に、作家はこう答えた。
「新人の小説」を読んだ。
著名でない新人の作品は、
編集者が納得いくまで書き直しを求めるはずだ。
それを見れば、編集部の求める水準がわかる。
文学の世界では、助産婦に例えられる、編集者。
最高の文学を生み出すために。
優れた編集者は優れた作家を求め、
優れた作家もまた優れた編集者を求める。
出会いもまた才能のひとつ。
チームワーク7 宝塚歌劇団
来年で創立100周年を迎える、宝塚歌劇団。
思わず現実を忘れてしまうほどの
キラキラとまぶしい夢の舞台。
しかし、タカラジェンヌへの道のりは険しい。
女だけの、きびしい競争社会。
宝塚音楽学校への入学から退団まで、
芸を高め、最高の舞台をつくりあげることに
情熱を注ぎつづける。
タカラジェンヌのことばが、
ツイッター上で、ひそかなブームとなっている。
「スポットライトが当たらないんだったら自分で当たる工夫をするの」
「娘役に笑顔になってほしかったら、あなたから笑顔をむけなさい。」
「365日の現実より1秒の夢。」
夢を見るのが少しむずかしくなった時代。
舞台裏のタカラジェンヌもまた、
わたしたちに夢を見させてくれる。
集める人 ハーブ&ドロシー
夫のハーブは郵便局員、妻のドロシーは図書館司書。
ふたりの楽しみは現代アートの収集。
選ぶ基準はふたつだけ。
お給料で買える値段。
1LDKのアパートに収まるサイズ。
つつましい暮らしの中で、30年の歳月をかけて。
コツコツ集めた作品は4000以上。
アパートいっぱいに並べられたそれは、
アート史に名を残すミニマルアートや
コンセプチュアリズム・アーティストの名作ばかり。
それは、お金以上に愛情をかけてつくりあげた
ふたりだけのコレクション。
妻のドロシーは、こんなことを言っている。
美意識は人それぞれのものでしょう。
ハーブをハンサムだと思わない人はたくさんいるけど、
私にとってはキュートで魅力的な人なの。
集める人 タモリ
ある漫画家が、
タモリにこんな相談をした。
漫画家の自分がテレビに出ると、
必ずネットで悪口を書かれる。
自分はテレビに出ていいんでしょうか。
タモリは言った。
出ていいんだよ。でも、
出るなら見るな。見るなら出るな。だよ。
年下へのアドバイスは難しい。
ただの慰めでも、恩着せがましくてもいけない。
役に立つこと、言ってほしいことを言ってくれる。
タモリが若手の人望を集めてしまう理由が、
わかる気がする。
集める人 みうらじゅん
観光地で出くわす
「こんなの誰が買うわけ?」
と、問いただしたくなる土産物たち。
マイブームの生みの親、みうらじゅんさんは
それらを「いやげもの」と呼んで、
コレクションしている。
さすがに、これはいらないな。
思いとどまりそうになったとき、
みうらさんがいう言葉がある。
そこがいいじゃん。
使い方はこう。
このペナント、大きすぎるよね。
・・・そこがいいじゃん!
この人形、かわいくないよね。
・・・そこがいいじゃん!
視点をくるっと回転させて、
嫌いなものをなくしてしまう、魔法の言葉。
うまく使えば、生きるのが、すっと、楽になる。
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