Photo by Jballeis
パンダのはなし パンダ外交
「パンダ外交」という言葉があるように
昔からなにかと人はパンダに集まり、物事を動かしてきたふしがある。
この「パンダ外交」、初めて行われたのはなんと
さかのぼること中国、唐の時代。
初代皇帝の孫が二頭の生きたパンダと大量の毛皮を日本に贈り、
両国間の商取引が停止している間の友好のしるしとしたことから
始まったと言われている。
中国成立後は旧ソ連に対して親善大使としてパンダを贈ったことを皮切りに、
隣国である朝鮮に。ヨーロッパ諸国との関係が緩和されると、
国交を樹立した記念としてフランスに。
その後もイギリスに、メキシコに、スペインに、ドイツに…、
さらにはオーストラリアにまで。
中国生まれのパンダたちは次々と旅立って行った。
もしこの世界にパンダがいなかったら。
不要な争いや政治の衝突が世の中に増えていたのかもしれない。
そう思うと、何者もつい笑顔にしてしまうパンダパワーは、
意外にあなどれないものである。
動物園で寝ころびながら竹を食べるその姿につい、
世界を救うヒーローを重ね見る。