風の話 「多分、風。」
冬が終わり、耳元をあたたかい春風がかすめると、
なんだか懐かしいような、甘ったるい気分になる。
サカナクションの楽曲、「多分、風。」。
畦 走らせたあの子は 多分 風
焦らせたあの仕草は 多分 風
自転車であっさりすれ違った「あの子」と「自分」。
その瞬間に起きた「風」を
実はお互いを気にしている「空気」として描いている。
風走らせたあの子にやや熱い視線
焦らせたこの季節に 連れて行かれたら
風が起こるのは、そこに何かのエネルギーがあるから。
それが恋だとしても、おかしくないのかもしれない。