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薄景子 20年9月27日放送



旅立ちに贈る言葉  ガンジーの遺言詩

インド独立の父、マハトマ・ガンジー。
愛称である「マハトマ」には、
「偉大なる魂」という意味がこめられ、
非暴力・不服従の精神を貫きとおした。

数々の名言を遺したガンジー。
その遺言といわれる詩にはこんな言葉が綴られている。

束縛があるからこそ、
私は飛べるのだ。
悲しみがあるからこそ、
私は高く舞い上がれるのだ。
逆境があるからこそ、
私は走れるのだ。
涙があるからこそ、
私は前に進めるのだ。

すべての逆境は人生の試練だというように。
ガンジーの言葉は、
不安だらけの未来へ旅立つ人々の、
勇気と希望の地図になった。

ガンジーは言う。

明日死ぬと思って生きなさい。
永遠に生きると思って学びなさい。

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薄景子 20年9月27日放送



旅立ちに贈る言葉  ゲーテ

昨日まで当たり前だったことが
今日はもう、とっくに過去の話になっている。

100年に一度の変化の時を生きる中、
私たちはどんな一歩を踏み出していけばいいのだろう。

ドイツの詩人、ゲーテは言った。

「自分自身を信じてみるだけでいい。
きっと、生きる道が見えてくる」と。

見えない未来へ旅立つときこそ、
忘れてはいけないこと。

それは、あなたがあなたを信じること。

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薄景子 20年8月30日放送



冷たい麺の話  韓国冷麺と盛岡冷麺

韓国料理として人気の冷麺。
ひんやりつるりと喉を抜けていく食感は
この季節にはたまらないもの。

一方、日本で有名な冷麺といえば盛岡冷麺。
この2つ、似ているようでちがうのは、麺の種類。

韓国冷麺の主な原料がそば粉であるのに対し、
盛岡冷麺は発祥当時、地元の人になじみやすいように、
小麦粉を使った麺にしたことでブレイクしたとか。

酸味の効いた冷たいスープに、
キムチやチャーシュー、ゆで卵など
好きな具材をたっぷりのせて。
この夏は、韓国冷麺、盛岡冷麺、
2つの麺の食べくらべもお楽しみあれ。

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薄景子 20年6月28日放送



パフェの話  パフェの日の由来

今日6月28日は、パフェの日。
その由来は、意外にも野球が関係している。

70年前の今日は、巨人の藤本英雄投手が
日本プロ野球史上初のパーフェクト・ゲームを達成した日。
パフェの語源は、フランス語で
「パーフェクト」を意味することから、
この記念すべき日がパフェの日に制定された。

さらに、驚くべき裏話もある。
その日、藤本選手は先発予定ではなく、
突然回ってきた代役だった。
前の晩は明日は休みだろうと仲間と明け方まで麻雀。
ほぼ完徹でのぞんだ完全試合だったのだ。

火事場の馬鹿力がほしいときは
そんな伝説にあやかって
パフェを愉しんでみるのはどうだろう。

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薄景子 20年5月31日放送



音楽の力 世界のリモートライブ

音楽には力がある。
それを改めて実感した2020年春。

世界中のミュージシャンたちが
リモートでセッションし、合唱し、つながりあう。
前代未聞のライブの数々に、
どれだけ多くの人が胸を熱くしたことだろう。

フランスの詩人、ヴィクトル・ユーゴーは言った。
音楽は人間が言葉で言えないことで、
 しかも黙ってはいられない事柄を表現する
」と。

言葉にならない想いを届ける人類応援ラプソディ。
世界がライブ配信し続ける数々の曲を味方につければ
きっと希望が見えてくる。

さあ、音楽の力を、明日の力に。

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薄景子 20年5月31日放送



音楽の力 歌うこと

気持ちがふさぐとき、
先の見えない未来に、不安に駆られるとき。
自分を癒し、勇気づける歌がある。

子どもの頃好きだった、アニメのテーマソング。
初めてお小遣いで買ったCDのあの曲。
ライブに行くたび、勇気をもらった大好きなメロディ。

ふと口ずさむだけで、
気持ちを別の世界へ連れて行ってくれる歌。
そんな曲を歌ううちに、
なんとかなるさという気分になる不思議。
実際、声をだして歌うことで、エンドルフィンという
幸せホルモンが分泌され、免疫力も高まるという。

アメリカの哲学者、ウィリアム・ジェームスは言った。
「人は幸せだから歌うのではない。歌うから幸せなのだ」と。

自分を幸福にする歌を一番知っているのは、自分自身。
さあ、音楽の力を、あなたの力に。

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薄景子 20年4月26日放送



お風呂のはなし お風呂の健康効果

お風呂大国、日本。
湯舟に浸かって、ふぅ~っと息をもらす瞬間は
ほかの何にも代えがたいもの。

お風呂にはさまざまな健康効果がある。
温熱効果で血行がよくなり、新陳代謝が高まって、
体内のいらないものが排泄されやすくなる。
またお風呂の水圧は、穏やかなマッサージ効果となり、
むくみの解消にもつながる。
さらには、浮力効果で体が重みから解放され、
筋肉が緩み、全身リラックスできる。

緊張した神経も和らぎ、
免疫力アップにもつながるお風呂。

今日は26日、風呂の日。
いらないものはぜーんぶお湯で流して
心も体もすっきりしませんか。

そう、お風呂はいつだって毎日を
あたためてくれる味方なのです。

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薄景子 20年3月29日放送



春野菜のはなし  春の皿には苦味を盛れ

「春の皿には苦味を盛れ」
日本にはそんな諺がある。

フキノトウ、タラの芽、菜の花など、
春ならではの山菜や野菜の苦みや香りこそ
この時期いただかなくちゃ、もったいない。

そのとおりではあるが、
それだけではない。

春野菜の苦みの正体は、
ポリフェノールなどの抗酸化作用をもつ成分。
冬に溜めこんだ体の老廃物を
きれいに掃除してくれる働きもある。

さあ、いよいよ新年度。
春野菜の苦みの力を借りて、
心に溜めこんだほろ苦い思いも
すっきり手放してみませんか。

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薄景子 19年12月29日放送


norak のら
年の瀬のはなし  年の瀬の語源

一年で一番慌ただしいのが、年の瀬。
「年の瀬」の瀬という字は、
「川の瀬」から来ている。

川の中でも浅い「瀬」の部分は、
水流が急に勢いを増し、
波がたってざわめいている。
そんな様子を
年末の慌ただしさと重ねたのだ。

「年の瀬」にこめられたもうひとつの意味は
江戸時代に広まった「ツケ払い」である。

年内に溜まったツケを精算しないと
翌年から何も売ってもらえない。
とはいえお金の調達はむづかしい。
急な流れを渡るような危うさで年を越すから
「年の瀬」という表現が生まれた。

さて、令和元年も、そろそろ終わり。
今年の「ツケ」は今年中におさめて、
新しい年を気持ちよく迎えたい。

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薄景子 19年11月24日放送


©︎ Catarina Sousa
紅葉のはなし もみじの由来

秋の紅葉を代表するのが「もみじ」。
その語源は「もみつ」という言葉に由来するという。

「もみつ」には、「揉む」「揉みだす」といった意味がある。
木々が色づくということは、秋の寒さや霜によって
緑の葉が、赤や黄色の色を「揉みだす」と考えられていた。

「揉みだす」という感覚は、
古来から伝わる「草木染」に通ずる。
自然の草木の染料を浸した桶の中で
白い布を揉んで色を定着させるのが草木染。
この布にあたるのが木々の葉で、
赤や黄色の染物として仕上がったのが紅葉、
揉み出したのは山の神々だろうか。

令和初の紅葉も、そろそろ見納め。
一面に色づいたもみじが
山の神々の芸術作品だと考えると
美しい紅葉がますます神々しく思えてくる。

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