美食 ユルバン・デュボワ
19世紀のフランス料理は豪盛に盛り付けられた大皿料理を
一度にテーブルに並べ、各々が取り分けるというスタイルだった。
同じ時代、ロシアではできあがった料理を一皿ずつ提供するスタイルが取られていた。
極寒のロシアでは料理を一度に並べるとすぐに冷めてしまうため、
それを避けるための工夫だが、そこに目をつけた料理人がフランスにいた。
料理人の名はユルバン・デュボワ。
彼によってフランス料理にロシア式のサービスが導入され、
今日に続くコース料理のスタイルが確立された。