トーベ・ヤンソンが見た夢
日本ではかわいらしいキャラクターで知られている
ムーミンの物語は、実はかなり大人向けだった。
物語は、
トーベ・ヤンソンの手によって、
戦争中にフィンランドで生まれた。
次の言葉は、ムーミンママが、ムーミンに投げかけるものだ。
さあ、あしたもまた長い、いい日でしょうよ。
しかも、はじめからおわりまでおまえのものなのよ。
とてもたのしいことじゃない!
ムーミン谷の物語に一貫しているテーマ。
それは、目の前のささやかな幸せは当たり前にあるとは限らない、
ということ。
隣のロシアやスウェーデンなどの強国に
脅かされ続けた小さな国で生まれ育った彼女は、
日常のささやかな幸せこそが夢だと知っていたのだ。